久々のブログ。。。ペンをとりました(キーボードですが)。
9月26日、27日に「宿泊体感内保展示場・最後の見学会」を開催しました。
たくさん来ていただきありがとうございました。
OB様のご来場もあり、「懐かしい。この家に一目惚れしたんです、快適に過ごしています!」と。
また、「15年経った木の家は深みがでて落ち着いてますね。」など。
HPや情報誌kokotiでもご案内の通り、オープンから15年経た宿泊体感ができるモデルハウス「内保展示場」が9月末をもって役目を終え、住まい手のある「家」になります。
一般的には展示場は、ほとんどの場合取り壊されてしまう運命ですが、住んでいただけるのは本当にうれしいですね。
来年度には新しい体感型の展示場を隣地に建設予定しており、少し空きますが、また楽しみにしてもらえたらと思います。
2020年、内保製材は創業70周年を迎えており、これまで支えていただいたお客様やスタッフ、協力いただいた取引先さまなど、感謝、感謝の70年であることは紛れもない事実で、この先はさらにパワーアップして、より良い住まいづくり、地域づくりで社会に役に立つ会社として必要とされ続けることを考え行動していきたいと思います!
話は戻り、この展示場について話したいと思います。
長くなるので暇なときに読んでいただけたら幸いです(._.)
内保製材にとっては、ただの展示場ではなく、「感響の家」と名付け、創業ほどの想いを込めて平成17年にオープンしたのですが・・・
実はその3年前、私が現場の事故で建設機械の下敷きになり、もう歩けないのではないか!?と思った入院生活があり、これが大きな転機となったのでした。
入院中お見舞いに来てくださる中のある方から、おもしろいよと頂いた「チルチンびと」という雑誌。
当時の私は、はじめて目にする雑誌で、季節ごとの発刊で雑誌名のサブタイトルは「地球生活マガジン●住まいは、生き方」と書いてありました。
発刊後16号で、2001年春号でした。今も大切に持っています。
この号の特集は「原点回帰」。
一般的な住宅雑誌しか読んでいなかった私には、地球に住んでいる・その地域で暮らしている・暮らしを自然と共に豊かに暮らすというこの雑誌の考え方は、まだ20代だった私にはキラキラと輝いて見えました。
特集記事の中に、人を生かし風土を生かす家づくりという考え方で、当時まだ一般的ではなかった国産材での家づくりを職人とともに何の迷いも曇りもなく推し進めている福島の会社さんの取り組み事例があり、この中身にものすごく衝撃というか、自分は何をしているんだという気持ちになり、これを機に兄である社長と共に大きく舵を切ることに。
それまでの慣例を覆すのは簡単ではありませんでしたが、信じて一歩踏み出し、今となりました。
このブログを書きながら当時のチルチンびとをパラパラとめくり誌面の各記事を見ていて、あることに気付きます。
「まったく古くない・・・」
家づくり系の書籍でも、新しい技術や見せかけの流行デザインや間取り、住宅設備など時代に乗っかった内容の雑誌は、数年で古くさくなってしまい見返すことはありません。
当時出会わせてもらったこの雑誌と考え方。
人らしい暮らし、自然と共に、や丁寧なくらしやしごとは、時を越えて「よいものは良い。」と気付かせてもらいましたし、15年経ったモデルハウスを良いですねと言ってもらえるのは、本物の木や自然素材をちゃんと生かすように職人たちが手仕事で手間と気持ちを込めたからこその賜物ではないでしょうか。
古民家と呼ばれる美しく頼もしい木組みの見える建物なども、当時そのように建てられたからだと思います。
私たちのつくる住まいが時を越えて大切にされ、世代交代時に引き継いでもらえるように
そのうち数十年後には古民家と呼ばれる時を迎えることができる家づくりを、これからも大切にしていきたいと考えています。