木材士の伊藤です。
今回は、無垢フローリングの魅力について。
フローリングには、大きく分けて「無垢フローリング」と「複合フローリング」があります。
一般的に多く使用されているのが複合フローリングです。
複合フローリングとは、合板基材などの表面に化粧材を貼り合わせたもので、以下の3つに分けられます。
・挽板タイプ・・・合板基材などに2~4㎜の無垢材を貼り合わせもの
・シートタイプ・・・合板基材などに木目模様のプリントしたシートを貼り合わせたもの
突板タイプの複合フローリング
複合フローリングは、価格が比較的安く、突板、挽板タイプの化粧材表面の塗装はウレタン塗装のため、撥水性に優れ、汚れも付着しにくい特徴などがあります。
しかし、化粧材の厚みが薄いため傷の深さによっては、合板基材などが見えたりと傷に対する修復が難しい事や、合板基材と化粧材を貼り合わせている接着材の寿命が短く10~15年程度で張り替えるのが目安とされています。
一方、無垢フローリングとは
桧無垢フローリング
無垢フローリングは、熱伝導率が低く、断熱性に優れているので、素足で触れても夏はサラッとべたつかず、冬はヒヤッとせず、1年を通して心地良さを感じることができます。
さらに、無垢の木には調湿性能が備わっていて、大気中にある空気を感じとり、乾燥しているときは水分を放出し、湿気がこもっているときは水分を吸収するというもので、空間内の湿度をある程度一定に保った過ごしやすい環境を整えてくれます。
また、無垢の木は経年変化によって美しいあめ色に変化していくので、色目が変わっていく自然の風合いを楽しむ事ができるという特徴が挙げられます。
無垢フローリングのデメリットとしては、特に針葉樹(杉、桧)のフローリングでは、傷がつきやすいという事や定期的なメンテナンスが必要であるという事が挙げられます。
傷に関しては、傷の程度によりますが、複合フローリングに比べて修復はしやすいです。
内保製材では、針葉樹の桧・杉の無垢フローリングを使用する事が多いですが、広葉樹の無垢フローリングも使用する事もあります。
塗料は国産の自然オイルを使っています。
響の杜 (桧無垢フローリング)
響の杜 (杉無垢フローリング)
ブラックチェリー無垢フローリング
見た目だけでみれば、無垢フローリングも複合フローリングもあまり差は感じられないと思います。
私自身、8年前に自邸を新築した時、1階、2階とも杉の無垢フローリングを使用しました。
この8年間で私自身が実際に感じた事として、1番は肌触りの良さを感じています。
本当に夏はサラッとしていて、冬はヒヤッとしないので、1年を通して素足でいる事が多いです。
特に子供たちは素足で楽しそうに家の中を走り回っています。
また、無垢の木ならではの経年変化による自然の味わいも楽しんでいます。
新築時よりも今のあめ色に変化した風合いが私は好みです。
杉の無垢フローリングなので傷はつきやすいですが、私自身としては、それも味わいや思い出の一つとして捉えているので、気にはなっていません。
新築時(2016年)
現在(2024年)
フローリングに何を選ぶかによって、家の雰囲気も大きく変わります。
私としては、無垢フローリングをお勧めします。
見た目も大事だと思いますが、それと同じくらい無垢フローリングの性能や実際に触れることで感じられる事が大事だと思うからです。
内保製材の『暮らしギャラリー ふくらの杜』、『試住モデルハウス 響の杜』のフローリングはすべて無垢フローリングを使用しています。
ふくらの杜 (杉無垢フローリング)
無垢フローリングの魅力を感じに来ませんか。
いつでもお待ちしております。