はじめまして!内保製材の新人スタッフで、斎藤 真梨乃(さいとう まりの)と申します。
一度は畑の違う仕事に従事していましたが、紆余曲折を経てやって参りました。
今回は、スタッフ紹介ページに記載した、私の「家づくりへの想い」についてご紹介させていただきます。
① 山の資源を住まい手につなげること
② 家が、住まい手にとって心身が満ちる、かけがえのない場所になること
③ 家が、地域にとって美しい景色の一部になること
① 山の資源を住まい手につなげること
「『家づくり』と言っておいて…山…?」と不思議に思われるかもしれませんが、私の経歴を踏まえると外せない要素なのです。
入社前の2年間、岐阜県美濃市にある「森林文化アカデミー」という専修学校に通っていました(https://www.forest.ac.jp/)。
名前を見ると林業学校のようですが、林業だけでなく木工、森林環境教育、木造建築の4つの専攻があります。
私が在籍した木造建築専攻は、全国でも珍しく〈木造〉に特化しており、実際に設計・施工することから、材料である木材、木材の供給源である山について学びました。
そのような経緯で、建築を通して山の資源を循環させることが、私にとって一つの指針となっています。
内保製材では100%国産材を使用しており、製材加工も行っています。ここでなら山とつながる家づくりができると思いました。
校舎裏の演習林にて
製材実習の様子
② 家が、住まい手にとって心身が満ちる、かけがえのない場所になること
「家は、暮らしの宝石箱でなくてはいけない」というのはル・コルビュジエの言葉ですが、
「暮らし」は、日常、日々、積み重なっていくもの
「宝石」は、自分にとってかけ替えのない大切なもの
「箱」は、きっとお気に入りの箱
といったイメージ・言葉が連想されます。
私たちは「箱」としての家を作る仕事をしているわけですが、それは簡単に買い替えができるものではありません。
しばらくしたらどんどん劣化してしまうものではなく、持っていくうちに味わいが増し、一緒に日々を積み重ねていけるようなものでなければならないと思います。
また、長く付き合っていくものなのに、作るときにあまりに制約が多く、妥協することが多かったら、手に入れた後にしこりが残りそうな気がして・・・自分なら嫌だなと思います。
勿論、予算や時間といった制約はあるでしょう。それでも妥協ではなく、身の丈に合った満足できる選択ができたら、それはかけがえのないものとして付き合っていけるのではないかと思います。
③ 家が、地域にとって美しい景色の一部になること
家は住むご家族のものですが、同時に風景を形づくる一部でもあります。
これまで色んなところに行きましたが、ここ湖北は昔ながらの景色が本当によく残された美しい地域だと感じています。
だからこそ、この地に建つ家は全国どこにでもあるようなものではなく、地域の気候風土を反映したものであってほしい。
そして、美しい景色の一部になり、さらに次代へ受け継がれてほしいと思います。
これは、密かにそうなったらいいなという、個人的な願いです…。
家づくりは知らなきゃいけないことが多岐に渡り、学ぶことばかりですが、上記の想いを胸に、日々頑張っていきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。