設計の北村です。
いよいよ今週末からGWが始まりますね。
GWの途中で時代が「令和」に変わる大型連休を皆さんはどのように過ごされますか。
さて、滋賀県内には地域ごとに伝統あるお祭りがいくつもありますが、近江日野商人の発祥の地で知られる日野町にも毎年開催されるお祭りがあります。
『日野祭り』は毎年5月2日(宵祭)、3日(本祭)に開催される800年以上の歴史をもつ馬見岡綿向神社の春の例祭です。
2日は夕暮れより各町内の山蔵から曳山が曳き出され、提灯に明かりを灯して祭りばやしで祭り気分を盛り上げます。
本祭当日は早朝より祭りを執り仕切る神調社(シンチョウシャ)や神子(カミコ)、そしてお昼頃には三基のお神輿と十数基ある曳山も町内を巡行し、綿向神社へ向かいます。
親戚が日野町在住で何度か訪れていますが、何度観ても見ごたえのある日野祭り。
昨年、本祭を見学に訪れた際の様子をご紹介したいと思います。
綿向神社へ向けて通りを歩いていると・・・
賑やかな掛け声とともにお神輿が。
お神輿の前後には警護がつき、竹棒で地面を打ち鳴らしながら進んでいきます。
曳山が通る道沿いの家々には、『桟敷窓(さじきまど)』という板塀に造られた見物窓があります。
家の中から祭りを見物するために造られたそうで、日野特有の風景になっています。
神社に到着。
境内には各町内の曳山がすでに勢揃い。
曳山の中で奏でられる太鼓や笛のおはやしはテンポが良く軽快で、聴いているだけでワクワク楽しくなります。
曳山の上に飾られているのは『ダシ』と呼ばれる飾り人形。
毎年、流行を取り入れたものや日野町にゆかりのある人物などをテーマに各町趣向を凝らし、手作りされているそうです。
これらの曳山の多くは230年から170年前に日野商人が隆盛を誇った時代に建造されたものです。
町ごとに大きさや形に違いはありますが、木の彫刻がとても精巧で装飾織物も豪華で立派な曳山ばかりです。
馬見岡綿向神社の社殿。唐破風が印象的です。
お神輿も境内に入ってきました。
祭りも終盤。三基のお神輿が拝殿に戻されます。
夕暮れが近づき、提灯にあかりが灯され幻想的な雰囲気に。
すべての神事が終わると、曳山も各町内へ戻っていきます。
町内の人たちみんなで曳山を曳きながら、少し寂しげなおはやしと共に下っていきます。
無事、山蔵に収まりました。
最後にお祭りのご馳走といえば、これ!
「鯛そうめん」です。
日野商人が日野祭りに帰ってくる際に天然の鯛を持ち帰り祭りを祝ったとされ、今も祭りには欠かせない郷土料理だそうです。
やさしい味でとても美味しかったです。
日野祭りは子供から大人まで町内みんなが参加をし、のんびりした雰囲気で町中が楽しんでいるような、そんなお祭りでした。